経理代行vs経理採用:基本比較
| 項目 | 経理採用(正社員) | 経理代行 |
|---|---|---|
| 月額コスト | 40〜60万円(社保込み) | 3〜30万円 |
| 年間総コスト | 500〜750万円 | 40〜360万円 |
| 立ち上げ期間 | 3〜6ヶ月(採用+教育) | 2〜4週間 |
| 退職リスク | あり(属人化) | なし |
| 業務量の調整 | 難しい | 柔軟に拡縮 |
| 専門知識 | 個人スキルに依存 | チームで対応 |
| セキュリティ | 社内で完結 | 外部委託リスクあり |
5つの観点で徹底比較
観点① コスト
経理担当の正社員1名の年間総コストを試算すると:
- 給与(月給25〜35万円 × 12ヶ月):300〜420万円
- 社会保険会社負担分:60〜90万円
- 賞与(年2回 × 1ヶ月分):50〜70万円
- 採用コスト(紹介手数料等):50〜100万円
- 教育・福利厚生:40〜70万円
- 合計:500〜750万円/年
一方、経理代行は月額3〜30万円(年間40〜360万円)。中小企業の業務量なら、代行のほうがコスパが圧倒的に良いケースが多いです。
観点② 立ち上げスピード
採用:求人募集→書類選考→面接→入社まで3〜6ヶ月。さらに教育期間が3ヶ月程度。
代行:契約→キックオフ→運用開始まで2〜4週間。
業務量が増えてきたタイミングですぐに対応できるのは、代行の大きなメリットです。
観点③ 退職・属人化リスク
正社員1名体制では、退職時に業務が止まるリスクがあります。引継ぎが不十分だと、何ヶ月も業務が停滞することも。
代行はチーム体制のため、属人化リスクがゼロ。担当者が変わってもサービスは継続します。
観点④ 業務量のスケーラビリティ
正社員は採用後の業務量変動に対応しづらい。業務減 = 余剰人員、業務増 = 残業や追加採用が必要。
代行はプラン変更で柔軟に拡縮可能。事業フェーズに応じて調整できます。
観点⑤ 専門性
正社員は個人のスキルに依存します。優秀な人材なら問題ありませんが、採用ミスのリスクも。
代行はチームで対応。特定領域(インボイス、電帳法、税務等)の専門家が連携します。
判断の5つの軸
軸1:業務量
毎月の仕訳数・請求書数・支払い件数で判断します。月間仕訳500件以下なら代行が経済合理的、それ以上は採用検討。
軸2:企業フェーズ
- 創業期〜成長期初期:代行
- 成長期:代行+アシスタント採用
- 拡大期:社内経理組織の構築
軸3:機密性
給与情報、取引先情報など機密性が極めて高い業務が中心なら社内採用も検討対象。ただし、代行会社のセキュリティ体制を確認すれば外部委託も可能です。
軸4:採用余力
採用に必要な50〜100万円の採用コストと3〜6ヶ月の時間を確保できるかが基準。スタートアップでは難しいケースが多いです。
軸5:経営者の意向
「社内に経理ノウハウを蓄積したい」「将来IPOを目指す」なら採用、「本業に集中したい」「コストを抑えたい」なら代行。
企業フェーズ別の最適解
1人社長・フリーランス
経理代行(月額3〜5万円)が最適。記帳代行のみでもOK。確定申告は税理士へ依頼。
従業員5〜10名
経理代行(月額5〜10万円)+顧問税理士が基本パターン。代行に記帳・請求・支払いを任せ、税務は税理士へ。
従業員10〜30名
経理代行(月額10〜20万円)+経理アシスタント(パート可)。実務オペレーションは代行、社内窓口はアシスタント。
従業員30〜50名
経理担当者の社内採用を検討すべきフェーズ。1〜2名の経理チームを構築。代行は補助的に併用。
従業員50名以上
経理部門の社内構築。経理マネージャー+経理担当者2〜3名の体制が一般的。
段階的移行のすすめ
「いきなり社内採用」ではなく、段階的に移行するのが現実的です。
- 創業期:経理代行で立ち上げ
- 成長期:パートタイム経理アシスタントを追加採用
- 拡大期:経理マネージャーを正社員採用、代行は徐々に縮小
- 確立期:社内経理組織で完結
採用vs代行の決定的な違い:失敗時のリスク
採用の失敗:採用ミスマッチ→退職→再採用、というサイクルで1〜2年と数百万円を失うケースがあります。
代行の失敗:合わない場合は3ヶ月で解約可能。リスクが圧倒的に小さい。
まとめ:従業員30名がひとつの分岐点
経理代行と経理採用は「どちらが優れている」ではなく、「どちらが今の自社に合うか」の問題です。多くの中小企業では、従業員30名がひとつの分岐点。それまでは代行、それ以降は採用を検討するのが現実的です。
段階的に移行することで、リスクを最小化しつつ最適な経理体制を構築できます。「いきなり社内採用」より「代行で立ち上げ、徐々に内製化」が安全な道筋です。
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経理代行と経理採用はどちらがコスパが良いですか?
従業員30名以下、月間仕訳500件以下の規模なら経理代行のほうが圧倒的にコスパが良いです。正社員1名の年間総コスト500〜750万円に対し、代行は40〜360万円で済みます。
経理担当者を採用すべきタイミングは?
従業員30名超え、月間仕訳500件超え、業務量の変動が少ない、社内に経理ノウハウを蓄積したい、というタイミングで採用検討を開始します。一気に切り替えず、代行を補助的に併用しながら段階的に移行するのが現実的です。
経理代行から自社採用への切り替え方は?
段階的移行が王道です。まず経理アシスタント(パート可)を追加採用し、代行と並行運用。半年〜1年かけて正社員経理担当を採用し、徐々に代行を縮小していく流れがリスクを最小化できます。